岡山大学でのイノベーション創出会議
2025年6月3日、真備の地で岡山大学が主催する「地域中核大学イノベーション創出会議」が共創イノベーションラボ(KIBINOVE)において開催されました。この会議は、地域の未来を見据えた共創に向けた取り組みの一環として位置付けられています。
会議の概要
本会議は内閣府の「地域中核大学イノベーション創出環境強化事業」に基づいて進められ、主要な目的はこの事業の進捗を報告し、全国の先進事例を共有することです。多様な専門家や岡山にゆかりのある先駆者が集まり、産業界・大学・行政の枠を越えた多様な意見が交わされました。
講演者と報告内容
会議には岡山大学の舩倉隆央副本部長が参加し、同大学と岡山県立大学が協力したプロジェクトについて詳しく説明しました。特に注目されたのがテックガレージの設立や地域実証での四足歩行ロボットの成果です。更に、持続可能な運営に向けた法人化構想や新しい資金循環のアイデアも披露されました。
細目圭佑氏(株式会社リクルート・宮崎大学特任准教授)は、GX(グリーントランスフォーメーション)分野での実践的なアントレプレナーシップ教育を紹介し、組織の壁を乗り越えるための「クロスアポイントメント制度」などに触れました。特に、学生とのPBL型プロジェクトにおける創意工夫が強調され、今後の展開に期待が寄せられました。
また、瀬戸内と株式会社の山田邦明氏は次世代起業家教育プログラム「ORANGE AI Project」の構想を説明しました。これは、生成AIを活用して地域課題を解決していくための実践的な人材育成プログラムであり、若手人材の発掘と育成に焦点を当てています。
京大SFC研究所の笹埜健斗氏は、生成AIを利用した教育研究への取り組みも紹介。SNS上での誹謗中傷を自動で検出するシステム開発や全国の教育機関向けのDX支援カタログの作成など、実装志向での進展が話題になりました。
多様な視点からのディスカッション
会議では、参加者たちによるディスカッションが行われ、学生の主体性を重視した教育設計や、生成AIを介したシーズ・ニーズマッチングの提案がなされました。また、岡山県立大学や岡山市、中国銀行などからは人的資本の育成、高校生の巻き込み方などを含むリアルな意見も多く寄せられ、現場の視点を反映した提案が続出しました。
これからの取り組み
岡山大学は、これらの活動を通じて地域イノベーションの加速に引き続き力を入れていく考えです。多様な主義者との共創を進めながら、地域社会の持続可能な未来に向けた取り組みを展開し、岡山大学のさらなる発展が期待されます。
次回の地域中核大学イノベーション創出会議も含め、地域の発展に寄与する新たなプログラムについて注目が集まるところです。皆さんのご意見や参加もぜひお待ちしております。