目次
1.
はじめに
2.
背景と課題
3.
検証の概要
4.
各社の役割
5.
検証内容の詳細
6.
今後の展望
1. はじめに
岡山県水島のコンビナートで、NTTグループや1Finity株式会社・三菱ケミカルが共同で、大容量・低遅延の通信環境による次世代工場メンテナンスの実証が行われました。この取り組みは、工場設備の点検作業員の負担を軽減し、より効率的な運営を実現することを目指しています。
2. 背景と課題
これまで、工場設備の点検には多くの工数が必要であり、高所での作業には危険も伴っていました。そのため、現場作業員の負担軽減が求められる一方、従来の通信環境が原因でスマートメンテナンスの導入が進まないという悪循環が続いていました。今回の検証では、IOWN® APNと60GHz帯無線LAN(WiGig)を組み合わせることで通信環境を整備し、これらの問題を解決することが期待されています。
3. 検証の概要
2026年2月、岡山県水島コンビナート内で実施されたこの実証実験では、IOWN® APNとWiGigを利用して約700km離れたNTTグループのネットワークとの接続が確認されました。また、約2kmの範囲でWiGig通信環境を短時間で整備し、最大900Mbpsの通信速度を実現しました。これにより、外部の計算資源を活用したスマートメンテナンスが現実のものとなりました。
4. 各社の役割
NTTグループは通信環境の構築を行い、1Finityが技術支援を提供し、三菱ケミカルは点検に必要な要件定義を担当しました。それぞれの専門性を活かしたコラボレーションにより、実証実験は円滑に進められました。
5. 検証内容の詳細
通信環境の実証では、NTTドコモビジネスの「docomo business APN Plus powered by IOWN®」を用いて、岡山事業所から東京都内のビルとの接続を行い、高速・低遅延通信を実現しています。印象的なのは、屋外環境でも4Kカメラを用いた映像データの同時伝送が可能だった点です。この成功により、リアルタイムでのデータ収集が可能となり、AIによる状態監視の実現にも期待が膨らみます。
6. 今後の展望
今後は、今回の通信環境を基盤にスマートメンテナンスの導入事例を増やし、さらなるデータ収集と分析が可能となる新たな技術の開発も進めていきます。また、他の企業との連携を通じて、業界全体のスマート化を推進し、持続可能な製造業の成長を支えていく方針です。近い将来、多くの企業がこの新しいメンテナンス方法に参加することが期待されています。