和菓子の進化を感じる新しいスイーツ《HISLEY》の魅力
岡山県に本社を置くナショナルデパート株式会社から、新感覚のスイーツブランド「Not Wagashi」の新作《HISLEY》(ヒスレー)が登場します。2023年12月20日に東京工場で発売されるこの製品は、餅を秘めた上生スイーツで、見た目と口溶けの美しさを追求した逸品です。
「秘すれば花」の美学
HISLEYは、世阿弥が提唱した「秘すれば花」の思想からインスパイアを受けています。このコンセプトは、具体的には「見せない」ことをテーマにした菓子の新しい形に落とし込まれています。高濃度の生クリームをあんこで優しく包むこのスイーツは、和菓子でも洋菓子でもなく、全く新しいカテゴリーが生まれる瞬間を体験させてくれます。
幽玄な味わいの秘密
HISLEYの特徴は、その薄衣にあります。餡に餅を練り込むという独自の手法により、餅が包み込まれるのではなく、内部に秘められています。この新しい構造により、素材本来の香りが損なわれず、舌の上で溶ける瞬間にだけその美が姿を表します。
一口食べると、あんこの静かな甘さと、含まれる餅の微細な弾力が交ざり合い、同時に内部の高濃度クリームが溶け出します。この現象が「この世のものとは思えぬ口溶け」と称される所以です。薄衣は噛むことなく、まるで夢のように舌の上で消えていき、その後に待っている「白」をお楽しみください。
未来への伝承
HISLEYは和菓子の本質である香りや色、そして余白の美しさを未来に伝えるために、構造を根本から見直した「進化形」のスイーツです。あんこの中に餅を溶かし込むという逆転の発想は、素材のエッセンスを守りつつ、現代的な柔らかさと優雅さを叶えるものです。
素材の個性を楽しむ
新作には、鹿児島県産の紫芋、北海道産の南瓜、アルデッシュ産の栗など、独自の素材をふんだんに使用しています。それぞれの個性が薄衣に宿り、さまざまな色や香りが楽しめます。紫芋、南瓜、安納芋、和栗、白あん、こしあんなど、個性的な素材が見事に融合しています。
餅を含んだ生地は、非常に微細な粘性を持ち、舌の上で穏やかに崩れます。この瞬間に生まれる層の移ろいは、甘味とクリームのミルクリッチな風味が順に登場する演出です。
ドラマチックな食べ心地
このHISLEYの味わいは、「序・破・急」の三段階に設計されています。最初は静かに始まり、薄衣がほどけるとともに香りが立ち上がり、最後には中心に秘めた白が余韻となって広がります。この構造は世阿弥の「秘すれば花」と通じ、隠された美が時間の経過とともに現れることを味わえるのです。
HISLEYの食べ心地は、能の演目のように静かにドラマが展開され、静から動へと変わる瞬間を体験できるのです。これは「Not Wagashi」が和菓子を外側から再構築する試みである一方、HISLEYは内側から消える美しさを形として表現しようとしている試みなのです。
商品情報
この特別なスイーツは2023年12月20日に東京工場で発売されます。価格は各328円(税込、白酪は348円)。店頭では要冷蔵、ECサイトでの購入は冷凍保存が必要です。各スイーツは個別に包装され、店頭での賞味期限は2日間、ECでは14日間となっています。商品の予約は現在ECサイトで可能です。
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連絡先
ナショナルデパート東京工場
所在地:東京都目黒区八雲2-6-11
営業時間:不定休(12:00〜17:00)
お問い合わせ:03-6421-1861