SIVAグループ設立の背景
業界特化型ソフトウェアグループ「株式会社SIVA」が、日本成長投資アライアンス株式会社(JGIA)とのパートナーシップを経て、正式に誕生しました。この新会社は、地域や特定の業界に特化したソフトウェア企業をサポートし、成長を促進するための多角的な戦略を持っています。
株式会社SIVAの設立経緯
株式会社SIVAの設立の背後には創業者杉浦稔之氏の強い意志があります。彼は自己資本のみで運営し、成長を遂げた株式会社Squadを売却し、その資金を全額再投資する形でSIVAグループを立ち上げました。これは、日本のスタートアップエコシステムにおいて、極めて稀有な事例であり、EXITを単なる資金回収と捉えるのではなく、さらなる挑戦の入口と位置付けています。
向き合う課題と新たなビジョン
SIVAグループが注目したのは、日本国内に存在する優良なソフトウェア企業の抱える後継者不足やデジタル化の遅れという問題です。これらに取り組むことで、成長の踊り場にいる企業に新しいチャンスを提供し、800億円規模の資金調達を目指しています。さらに、3つの柱を基にした未来予想図を描いています。
1.
事業継承のスムーズな実現:創業者の思いを引き継ぎ、次世代リーダーに権限を移譲することで、健全な事業継承を可能にします。
2.
SaaSとAIによるビジネスの再成長:時代のニーズに応じて、レガシーなシステムを最新の技術で刷新し、より利益率の高い事業構造を実現します。
3.
シナジー効果の最大化:グループ各社の強みを共有し合い、個別の成長を促進することで、非連続な成長を生み出します。
M&Aを通じた急成長
2024年からの1年足らずで、SIVAグループは株式会社Squadを含む4社のM&Aを完了し、各社の強みを加えながら業績の最大化を図っています。具体的には、中古車ディーラー向けの基幹システムを持つ株式会社VERTICE、宿泊施設向けシステムを提供する株式会社ビジネスブレーン、スーパーマーケット向けECプラットフォームの株式会社menu magazineが新たに仲間として加わりました。これによって、多様なニッチ市場においてシェアを広げ、収益性の向上を果たすことを目指しています。
組織管理システム「HR-portal」の導入
さらに、SIVAグループの急速な拡大を支えるのが、独自に開発された組織管理システム「HR-portal」です。このシステムは、従業員の業務進捗やスキル、コンディションを可視化することを目的としています。この結果、M&A後の企業においてもスムーズな人員配置とコミュニケーションの質向上が実現されています。
未来への展望
SIVAグループは今後、業界特化型ソフトウェア企業のポートフォリオを一層拡充し、数千億円規模のIPOを視野に入れています。また、国内ニッチ市場の優良企業に対する支援を通じて、日本のビジネスシーンに新しい成長のロールモデルを形成することにも期待が寄せられています。杉浦氏を中心に、今後も新たな挑戦を続け、企業の成長を促進していく方針です。