岡山の幻の米・雄町がフランスのワイン文化に挑む!
2026年2月9日から11日、フランス・パリで開催された「Vinexpo Paris 2026」に、岡山県赤磐市の利守酒造が出展し、世界中のソムリエやバイヤーから高い評価を得ました。利守酒造は、かつて絶滅の危機にあった日本の幻の酒米「雄町」を復活させ、自社田で栽培から醸造までを一貫して行うドメーヌ型の酒造りを実践しています。この哲学に基づいて、岡山の自然の恵みを最大限に活かした酒造りが行われています。
出展の背景と目的
利守酒造が今回フランスに出展した背景には、岡山の「土」が育む雄町の本来の旨味をワイン文化の本場で訴求する意義があります。さらに、世界の評価を地元へ持ち帰り、地域の農家や住民に自分たちの宝物の価値を再認識してもらう目的も兼ねています。
現地では、酒米雄町を用いた特有の味わいが多くの来場者に興味を引き、試飲ブースには常に賑わいがありました。特に、雄町の旨味と奥行きのある味わいがソムリエたちに強く響き、「日本酒のイメージが変わった」との声まで上がりました。このように、ワイン文化が根付くフランスにおいて、日本酒の新たな魅力が注目されています。
現地での反応とエピソード
展示会では、雄町のもたらす豊かな味わいへの評価が高まり、特に山廃仕込の酒に関しては、「赤身肉やジビエ料理にもよく合う」と称賛されました。また、「米から造る酒が、まるでテロワールを感じさせる」というコメントもあり、地元の土壌や季節感が酒造りに影響しているという点に強い関心が寄せられました。
試飲ブースでは、再訪問する来場者が目立ち、その奥深い香味とブランドストーリーが多くの人々の心をつかみました。特に注目を集めたのが、備前焼のボトルに詰められた「幻の米」です。自社田で育てた雄町の稲わらを使った本格的な備前焼ボトルが、酒のストーリーをより一層引き立て、参加者の好奇心をそそりました。
当主・利守 弘充のコメント
利守酒造の当主、利守弘充氏は、「今回の出展を通じて、世界のソムリエやバイヤーたちに『酒一筋』を直接味わっていただけたことは非常に貴重な経験」と語りました。特に、酒米雄町の持つ旨味に興味を示してもらえたことを嬉しく思い、新たなビジネスチャンスが生まれることを期待しているようです。
今後の展望
今回の展示会で得た高評価を受け、利守酒造はフランス市場での具体的な商談を進めています。特に、雄町の豊かな味わいが評価され、パリの二つ星レストランから新たなオーダーを受けるなど、レストランでの展開も視野に入れています。さらに、展示会を通じて新たに築かれた欧州のバイヤーとの関係を活かし、フランスを起点に雄町の魅力を広げていく意気込みです。
利守酒造は、今後も岡山の土の営みを大切にしながら、日本酒の可能性を広げるドメーヌ型酒造りを続けていくことでしょう。フランスという舞台で実現した新たな挑戦の成果が、どのように響いていくのか、今後の展開に期待が寄せられます。