岡山大学が国連と連携し実施する若手女性研究者支援プログラム
国立大学法人岡山大学(岡山市北区、学長:那須保友)は、2025年10月7日にエクアドル出身の女性研究者、Lucia Rivadeneira Barreiroさんを招き、国連貿易開発会議(UNCTAD)との共同プログラムを実施しました。このプログラムは、途上国の若手女性研究者を対象とする短期共同研究・研修コース「Young Female Scientist Programme in Japan」であり、岡山大学がUNCTADと協力して進めているものです。
Luciaさんは、マナビ工科大学の講師であり、エクアドルから日本に訪れました。表敬訪問には受け入れ教員である岡山大学の太田学教授も同席し、彼女の経歴や研究内容についての紹介が行われました。Luciaさんの専門は生成AIであり、那須学長との間で活発に意見交換が行われました。
那須学長は、生成AIが持つ潜在能力を評価しつつ、そのプライバシーに関連する課題にも言及しました。「生成AIは今後、ますます発展が期待される分野であり、研究成果を楽しみにしています」とコメントしました。
交流の深化
同日、Luciaさんは那須学長や太田教授とともにランチミーティングを行い、その後岡山後楽園や岡山城を訪問し、日本の伝統文化を体験する機会を得ました。これにより、異文化交流が進み、実りある交流が行われました。
新たな協力の展開
岡山大学とUNCTADは、2020年1月にSDGs(持続可能な開発目標)達成に向けて包括連携協定を締結しました。この協定には、科学技術イノベーション(STI for SDGs)を通じた人材育成が含まれています。本共通の目標に基づき、アフリカやASEAN諸国に加え、今年度からは中南米の研究者も対象に含まれ、Luciaさんはその第一弾の来日者となりました。今後も岡山大学は、STI for SDGsの推進に向け、UNCTADとの協力を強化するとともに、地域に根ざした研究大学としての取り組みを続けていきます。
UNCTADについて
国連貿易開発会議(UNCTAD)は、1964年に設立され、スイスのジュネーブに本部があります。貿易と開発、金融、投資、技術、持続可能な開発に関する問題に総合的に関与し、途上国の貿易や投資を支援することを目的としています。この取り組みにより、グローバリゼーションによる課題に直面する途上国を対等な立場で支援しようとしています。
今後の期待
岡山大学は、地域中核・特色ある研究大学として、国際的な研究環境を整備し、研究者の交流や育成を推進し続けます。それにより、世界中の研究コミュニティとの連携を深め、地域と世界の未来を共に考えながら、新たな科学技術の発展に寄与していくことを目指しています。岡山大学の活動から目が離せません。