岡山大学が未来を共創する新たな挑戦
国立大学法人岡山大学が、他の中国・四国地域の大学と共に構築したスタートアップ創出プラットフォーム「Peace & Science Innovation Ecosystem(PSI)」の一環として、2025年5月10日に広島で開催される「GAPファンド ステップ1 DemoDay2025」に参加しました。これに岡山大学の研究者たち、能勢直子助教、長谷井嬢教授、寺澤孝文教授の3名が登壇し、彼らの研究やプロジェクトを発表しました。
PSI GAPファンドとは
このファンドは、日本の科学技術振興機構(JST)による支援のもと、有望な技術シーズの社会実装を加速させることを目的としています。資金提供だけでなく、起業を目指す研究者に対してアクセラレーションプログラムや経営相談、グローバル展開の支援も行っています。これにより、研究者たちは自らの技術をビジネスへと発展させることが可能になります。
プログラムの構成
GAPファンドは「ステップ1」と「ステップ2」に分かれており、ステップ1では起業を目指す段階での支援を行い、ステップ2ではそれに続く実践的な準備やライセンス展開に焦点を当てています。このイベントは、未来のパートナーシップを築くための場として設計されており、各研究者は自らの研究成果を産業界や投資家と共有します。
登壇した岡山大学研究者たち
能勢助教は、神経芽腫やパーキンソン病、心不全などに関する高精度な診断が可能な新型PETトレーサーを開発したことを発表し、医療現場の負担軽減やコスト削減に寄与する意気込みを示しました。続いて登壇した長谷井教授は、生成AIを活用したメンタルヘルスケアアプリの開発について語り、医療現場から社会全体への広がるビジョンを描きました。
寺澤教授は、1日5分の「マイクロステップ・スタディ」を導入した新たな教育支援システムについて発表。これは学びの意欲を高めるために学習成果を可視化するものです。
ポスターセッションでの交流
講演の後には、参加研究者によるポスターセッションが行われ、研究者同士や参加者との意見交換が盛んに行われました。このような場で、参加者は新たなアイデアや知見を得られる貴重な機会となりました。
岡山大学の支援体制
岡山大学は、スタートアップ・ベンチャー創出本部を中心に、技術シーズやビジネスプランの事業化に向けた多角的な支援を行っています。起業を志す教職員や学生に対しては、様々なアドバイスや経営相談が受けられる環境が整っています。
また、2025年度に向けたPSI GAPファンドの公募も近日中に開始される予定です。この際も、岡山大学の研究・イノベーション共創機構が、応募準備から申請、事業化までの支援を行います。
期待される未来
地域中核となる研究大学としての岡山大学の取り組みには、多くの期待が寄せられています。先進的な研究とイノベーションを通じて、地域社会や世界に貢献し続ける姿勢は、今後も多くの人々に影響を及ぼすことでしょう。興味を持たれた方は、ぜひ岡山大学にお問い合わせください。