ブリの人工種苗
2025-12-01 15:31:19

ブリ人工種苗の初出荷、海の恵みを守る取り組みが始まる

ブリ人工種苗の初出荷、海の恵みを守る取り組みが始まる



福岡県熊本市の株式会社マリンバースは、 FOOD & LIFE COMPANIES(F&LC)と拓洋の共同出資によって設立された新たな企業。2025年6月には、同社が開発したブリの人工種苗の初出荷を予定しています。この人工種苗は、昨今の環境変化や温暖化影響に対処した持続可能な水産資源確保の一環として注目されており、初めての高水温期を成功裏に乗り越えたことが報告されました。

ブリ人工種苗の開発背景



日本ではブリが養殖される一方で、その種苗の供給は天然に依存しています。ブリの産卵期は春から初夏に限られ、そのため天然種苗の供給は外部環境に左右されることが多いのです。さらに、地球温暖化により海洋環境が変化し、天然の種苗の漁獲量も不安定となっています。このような状況を受け、マリンバースは海洋環境の影響を受けにくく、安定的なブリの調達を目指し、完全養殖技術の研究を行ってきました。

2024年には人工種苗の生産テストに成功し、2025年に初の販売を行うこととなります。それにより、天然資源の保護と安定的な調達を並行して実現していく計画です。今回の取り組みによって、もともと限られた天然資源に依存しない水産業が期待されています。

養殖技術の進化



マリンバースでは、養殖された魚が持つ味や質を管理することで、脂の乗った美味しさを安定的に提供できることも大きな特長です。通常、養殖環境や飼料の管理が行わていますので、顧客への一貫した品質の供給が可能となるのです。このように、持続可能な水産物の供給を通じて、消費者に新たな価値を提供していくことが今後の目標となっています。

マリンバースの概要と未来への展望



株式会社マリンバースは、2022年に設立され、F&LCが展開するスシロー向けの水産物の持続可能な調達に取り組む企業です。マダイやクロマグロの種苗および養殖生産技術を持つ拓洋との連携を強化することで、事業を拡大しています。

今後は、マリンバースによるブリの完全養殖が進むことで、天然資源の保護とともに安定的な供給体制の確立が期待されます。また、人工種苗の供給を通じて、一般消費者へ美味しい水産物の提供が実現されることに注目が集まっています。

マリンバースの取り組みが成功裏に進むことで、持続可能な漁業の重要性が認識され、環境を守りつつ私たちの食卓を豊かにする日が楽しみです。


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