世界の養蜂界が注目の新発見
2025年9月23日から27日、デンマーク・コペンハーゲンで開催された国際養蜂会議「Apimondia 2025」において、株式会社山田養蜂場の研究成果が大きな注目を集めました。この会議は、1895年に設立された国際養蜂協会連合が主催し、養蜂技術の発展やミツバチの保護、蜂産品の品質向上を目的としています。日本からは山田養蜂場が参加し、蜂蜜の健康効果に関する新しい発見を発表しました。
メルピロールとは?
発表されたのは、蜂蜜に含まれる咳止め効果が期待される新しい化合物「メルピロール」と、既知の化合物「フラジン」に関する研究です。山田養蜂場の健康科学研究所に所属する谷央子研究員は、10年以上にわたる研究を経て、これらの成分を特定し、その効果を規格化しました。
この研究成果により、蜂蜜に含まれる成分が咳を抑える効果を持つことが証明され、特にメルピロールとフラジンの組み合わせは市販の鎮咳薬に匹敵する効果を示しています。このことは、単に喉の保湿による咳の緩和ではなく、咳反射を抑制するメカニズムとも関連しており、一酸化窒素が関与している可能性も示唆されています。
世界が注目する蜂蜜の力
発表後、多くの研究者からの質疑応答が行われ、今回の発見が持つ意義や製品化への期待に対する意見が交わされました。特に、多様な蜂蜜製品の開発に向けた関心が高まり、世界各国からの支持を受けています。
山田養蜂場は、2026年のメルピロールを含む蜂蜜商品の商品化を目指しています。これにより、健康に寄与する新たな蜜製品のラインナップが期待されています。また、同社は今後もミツバチ産品や天然素材の研究を進め、養蜂産業の発展と人々の豊かな生活に貢献することを目指しています。
まとめ
山田養蜂場の「メルピロール」に関する研究は、蜂蜜の新たな利用法として注目されており、今後もさらなる研究が続けられるでしょう。この成果が実を結び、健康志向の消費者に新しい選択肢を提供できることが期待されます。蜜の持つ力を世界へ発信し、長寿社会の実現に貢献する挑戦が始まります。詳しい研究内容や論文については、公式ウェブサイトからも確認できます。
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