岡山県産クロダイが再注目
岡山県は、その豊かな漁場によって様々な魚介の名産地として知られています。とりわけクロダイは、地域の人々に親しまれており、その美味しさは折り紙付きです。しかし、近年の海水温変化に伴う増加傾向により、地元の牡蠣や海苔の養殖に影響を及ぼすことが懸念されています。そこで、岡山の漁業者たちは、地元産のクロダイの消費拡大と持続可能な漁業の実現に向けた取り組みを始めました。
クロダイへの新たなアプローチ
オイシックス・ラ・大地株式会社が運営する「らでぃっしゅぼーや」は、2025年6月30日から、岡山県産クロダイを使った「おやさい献立おためしセット」を販売することが決まりました。このセットには、クロダイを使用した「岡山県産クロダイと夏野菜のアクアパッツァ」が含まれています。また、定期会員向けには「岡山県産活締めクロダイ」の販売も行います。
岡山県内の寄島漁港では、漁業者たちが手作業で丁寧に処理されたクロダイを水揚げしています。ここでの「活き締め」により、魚体の鮮度と旨みを最大限に引き出す工夫がなされており、身の味わいは絶品です。このクロダイを使ったアクアパッツァは、地域の夏野菜と相まって、まさに夏の味覚を楽しめる一品です。
食堂での特別提供
さらに、岡山県庁の食堂「おかやま晴れの国食堂」でも、2025年6月30日から7月4日の期間限定で、同じメニューが供されます。こちらは1日10食限定で販売されるため、気になる方は早めの訪問をお勧めします。新鮮なクロダイと旬の夏野菜を組み合わせたこの一品は、地元の味を楽しむ絶好の機会です。
フードロス削減への挑戦
らでぃっしゅぼーやは、フードロス削減を目的に、地元の漁業を支援する取り組みも行っています。2021年からスタートした「ふぞろいRadish」では、規格外の食材を積極的に活用しており、今までに約134.3トンの水産物を救済してきました。このような活動を通じて、岡山県の漁業が持続可能な形で成り立つことを目指しています。
漁業者の声
地域の漁業者たちは、これまで受け継がれてきたクロダイの美味しさが全国に広まることを心から望んでいます。寄島町漁業協同組合の加集賢太郎さんは、クロダイがそのままでは消費が伸び悩み、地域の海産物に影響を及ぼす危険があると語ります。だからこそ、公にクロダイを知ってもらうことが重要です。
同漁港で活躍する漁師の中濱正行さんも、家庭での食卓に考慮しながら、できる限り鮮度を保つ努力を続けています。「新鮮な刺身や天ぷらは、魚本来の味を楽しめる特別な一品」と語る彼の言葉に、地元の漁業への愛情が感じられます。
まとめ
岡山県産クロダイの取り組みは、地元漁業の持続可能性を追求しつつ、その美味しさを広げていくものです。らでぃっしゅぼーやとのコラボレーションにより、岡山の魅力を全国に届けることが期待されています。地元の味を味わいながら、持続可能な食文化の拡充にも貢献できる機会をどうぞお見逃しなく!