岡山大学とサンラヴィアンの共同研究
国立大学法人岡山大学が、岡山県里庄町に本社を置く洋菓子メーカー、株式会社サンラヴィアンと共同で企業ブランド価値を向上させるための研究を開始しました。この取り組みは2025年12月から実施されます。
このプロジェクトの主な焦点は、製品のカーボンフットプリント(CFP)です。これは、商品がライフサイクル全体で排出する温室効果ガスの量を測定したもので、環境への配慮を可視化するための重要な指標です。サンラヴィアンは、フルーツケーキやベルギーワッフル、特に手作りデコレーション用スポンジケーキにおいて国内シェアNo.1とされています。彼らは『キチンとした商品を、キチンとあつらえ、キチンとお届けする』という企業理念の下、品質に対するこだわりと共に環境問題にも真摯に向き合っています。
研究の目的と意義
本共同研究の目的は、CFPを通じて企業や製品の環境面での価値を数値化し、その結果がブランド評価や消費者の受け止め方にどう影響するかを探ることにあります。学術研究院社会文化科学学域で准教授を勤める天王寺谷達将氏は、CFPは気候変動への対策として有効な手法でありつつも、中小企業にとっては計算が難しい側面もあると述べています。研究によってその効果が明らかになれば、環境問題への対応が進む可能性があります。
舩倉隆央主査も、このプロジェクトの進行を担い、「CFPを単なる数字として扱うのではなく、企業の理念をどうやって消費者に伝えるかの視点から再考することが重要だ」と強調します。特に低CFP生産物のマーケティング戦略、すなわち消費者がその価値をどのように理解するかに注目しています。
研究の進行
今後の研究では、サンラヴィアンが製造する約100種類の商品を対象にCFPの算定を行い、低CFP商品への表示方法や消費者のインタビューを通じたブランド価値への影響を分析します。また、企業内におけるCFP算定が可能な人材の育成や組織能力の向上も目指されています。
CFPは、これまでのように環境価値を見えにくくすることなく数字として示すことで、経済性と環境配慮の両立を可能にし、新たな指標として広まりつつあります。
まとめ
岡山大学とサンラヴィアンの共同研究は、地域企業の持続可能な成長を支援し、脱炭素社会の実現へ向けた一歩となるでしょう。このプロジェクトが進むことで、岡山の特産品である洋菓子のさらなる魅力が引き出され、その結果、地域全体の環境意識にも良い影響を及ぼすことが期待されます。岡山大学の今後の展開に注目です。