岡山大学が文部科学省の研究開発マネジメント人材育成事業に採択
国立大学法人岡山大学(岡山市北区、学長:那須保友)は、文部科学省の令和7年度「研究開発マネジメント人材に関する体制整備事業」に採択されました。この事業は日本学術振興会が実施主体となっており、全国の大学が持つ研究力を強化するために、マネジメント人材の育成と確保を目指しています。
岡山大学は、体制強化機関と活動を連携し、研究開発マネジメント人材を受け入れていく方針です。主に4つの研修メニューを提供し、研究力を調査・分析し、経営戦略や産学官連携支援、知財関連、さらにはスタートアップ支援に関する内容が含まれています。中でも、岡山大学独自のプロジェクトマネジメント研修は、PMIアジアパシフィックやPMI日本支部との長年の連携に基づいて実施されることが特徴です。
研修内容とナレッジワーカーの育成
本学の研修メニューには、研究開発を効果的に管理するための内容が盛り込まれており、参加者には柔軟な思考力や経営に関わるためのスキルが求められます。これは、将来的なキャリアの選択肢を広げるためにも重要です。岡山大学は、この取り組みを通じて、「ナレッジワーカー」と呼ばれる新たな価値を創出する人材を育成・輩出していくことに注力しています。
また、岡山大学の佐藤法仁副理事が主導するこの事業では、院内の人事制度や育成ノウハウの確立も重視されています。この研修は、派遣元機関との連携を強化しなければ、その成果は十分に発揮されないと考えられており、学内外での広がりを期待されています。
全学体制での取り組み
那須保友学長は「この事業にあたっては、全学が一丸となって支援を行います」と述べており、全学で対応する姿勢を強調しています。研究開発マネジメント人材に求められるスキルは、研究分野に限らず、大学組織全体の経営に大きな影響を及ぼすとされ、全方位的な知識が必要とされています。
このような柔軟なアプローチは、岡山大学の目指す「岡山大学URAモデル」にも反映されており、URAs(大学リサーチアドミニストレーター)が経営戦略に関与するための研修が行われます。これにより、研究者だけでなく、大学の運営全体に対しても寄与する人材の育成を目的としています。
今後の展望と期待
岡山大学は、地域の中核をなす研究大学としての特色を活かし、さまざまな医療技術や研究開発に関わる挑戦を続けていく予定です。この採択による新たな教育体制は、大学の経営や研究に関連した人材の質の向上を目指し、より良い社会をつくるための戦力となることが期待されています。
興味深いプロジェクトやその成果について、地域の皆さんにもご注目いただきたいと思います。岡山大学は、今後も地域や社会への貢献を意識しつつ、持続可能な未来を見据えた活動を展開していきます。ぜひご期待ください。