岡山発、新しい食の選択肢を提供する「otomo」の挑戦
食べたいのに食べられない。この切実な想いをなくすため、岡山県のアレルゲンフリーブランド「otomo」が新たな食品開発のクラウドファンディングを始めました。運営会社である株式会社いぶきは、特定原材料8品目を一切使用しない「米粉ベーグル」「パンケーキミックス」「ドーナツミックス」といった新商品を開発しています。これは単なる資金調達に留まらず、アレルゲンフリー食品を共に創り出す企業や個人との出会いを目的としたプロジェクトです。
食物アレルギーの現状
文部科学省の調査によると、2022年度に全国の公立小中高校で食物アレルギーを持つ児童生徒は約52万7千人に達しています。この10年間で12万人以上の増加を見せており、食に関する制約を抱える家庭が増えているのが実情です。飲食店で「食べられるメニューがなかった」り、「アレルギーに対応してもらえなかった」といった理由で、約39%の人々が外食を断念するというデータもあります。このような状況下で、「otomo」はアレルギーを持つ人々が安心して食べられるお菓子づくりに挑戦しています。
新たな製品開発の動機
「otomo」は2023年にブランドを立ち上げて以来、多くの方々から「店頭で購入するだけでなく、自宅でも手軽に作りたい」という声を受けてきました。それに応える形で、米粉ベーグルやミックス粉の開発に着手します。さらに、企業や団体と協力してアレルゲンフリー商品の開発を進め、販路拡大を目指し、皆が安心して食を選べる社会の実現に向けて進んでいきます。
商品内容と特徴
「otomo」のドーナツミックスは、人気のチョコドーナツをベースにしており、豆乳を追加するだけで簡単に作れる仕様になっています。味は店舗で販売されているドーナツにも負けないものを目指しています。パンケーキミックスも、豆乳を使って手軽に作れる設計です。特定原材料8品目を使用せず栄養価を高めたお菓子を通じて、食の楽しさを大切にしています。
クラウドファンディングの詳細
このプロジェクトでは、企業向けリターンとして共同開発の機会を設けており、PB商品開発やサステナブルなお菓子作りを支援できるプランです。また、一般向けリターンも充実しており、新商品の先行販売や人気商品が届く特典も用意されています。特定の寄付先として児童福祉施設を設定し、社会全体で「誰もが安心して自分の食を選択できる社会」を目指します。この取り組みは、さまざまな方々とともに実現を目指し、広がっていきます。
ブランドの理念
株式会社いぶきが運営する「otomo」は、食物アレルギーのある人もない人も、全ての人が一緒に「おいしい」を楽しめる社会を目指しています。「otomo」という名称は、アレルギーに悩む方の「おとも」でありたいという思いを込めています。岡山の実店舗の他、全国各地の病院やカフェ、さらには大阪・関西万博などにもその製品を展開しています。
まとめ
「otomo」の取り組みは、岡山のみならず日本全体に食物アレルギーへの理解を広め、新たな食の選択肢を提供することを目指しています。クラウドファンディングの成功によって、より多くの人々に「安心して選べる食」を届けられる日が来ることを期待しています。詳しい情報は、公式サイトやクラウドファンディングページで確認できます。