島根大学発のAIベンチャー企業、ストラテジーAIが初の認定を取得
島根県松江市に拠点を持つ株式会社ストラテジーAIは、2025年6月30日付で国立大学法人島根大学から「島根大学発ベンチャー」として正式に認定されました。この認定は、大学が新たに制定した規程に基づくもので、学生創業による初のケースとなります。ストラテジーAIは、生成AI研修やAIソリューションの開発を中心に、地域と全国をつなぎ、日本の生産性を向上させる使命を持って事業展開を進めています。
背景と認定プロセス
2024年の初め、島根大学は「大学発ベンチャーの認定に関する規程」を制定し、研究成果を活かした起業支援に力を入れ始めました。ストラテジーAIの代表である中尾香達氏は、この新たな規程に基づき、大学教職員やオープンイノベーション推進本部のサポートを受け、2025年6月に認定の申請を行いました。その結果、6月30日には認定を受けることができました。
成果と取り組み
ストラテジーAIは、すでに地方企業や自治体向けに生成AI関連の研修やコンサルティングを提供し、累計で100社、520名以上が受講してきました。また、地域の活性化を目指す「MATSUE起業エコシステム」にも参加しており、成長を遂げています。この他にも、サイボウズ株式会社主催の松江地域クラウド交流会での優勝など、地域に根ざした数々の実績があります。
今後の展望
ストラテジーAIは、今後も山陰や山陽地域の企業に向けて、AIソリューションの提供を拡大する計画です。さらに、高校や大学とともに生成AIに関するカリキュラムを共同で創設し、教育分野へのインパクトも狙っています。記者会見は2025年8月上旬に島根大学松江キャンパスで開催される予定で、詳細は後日発表されるとのことです。
代表中尾氏の経歴
代表取締役の中尾香達氏は、2002年に島根県出雲市で生まれ、現在は島根大学人間科学部の4年生です。大学在学中にAIアプリの開発会社に勤務し、インドを含む10カ国を訪れて日本と海外のITリテラシーの違いを実感しました。帰国後、島根大学の仲間と共にストラテジーAIを設立し、大学からもその活動が評価されて支援を受けています。
会社概要
株式会社ストラテジーAIは、島根県松江市に本社を構え、企業の業務効率化を図るDX/AI研修「AI導入おたすけ隊」や、DX/AI推進に向けた顧問サービス、生成AIを活用したSaaS/AIシステムの開発に取り組んでいます。このように、島根大学から誕生したストラテジーAIは地域間のコラボレーションを強化し、新しい時代を切り開いていくことでしょう。