岡山大学とナガセヴィータ株式会社が新たな挑戦を開始
国立大学法人岡山大学は、ナガセヴィータ株式会社との協力により、2025年11月1日に「糖質・植物生化学講座」を設立することを発表しました。この講座は、地球温暖化の影響により深刻化する食糧問題を解決するための新たな研究の場として位置づけられています。学長である那須保友氏が、2023年10月16日に行われた定例記者発表でこの取り組みを紹介しました。
共同研究講座の背景
岡山大学とナガセヴィータが初めて手を組んだのは、2020年のことで、これは持続可能な開発目標(SDGs)を達成するためのパートナーシップ契約でした。この契約を通じて両者は数多くの共同プロジェクトを推進してきましたが、昨年度この契約は終了しました。しかし、これまでの成果に基づき、さらなる挑戦をするべく新たに「糖質・植物生化学講座」を設けました。
糖質・植物生化学講座の目的
本講座は、糖質や植物が持つ能力に着目し、生물(植物や微生物)、環境、そして生体化合物の相互作用を多角的に研究します。この研究は、気候変動による食糧問題へのより持続可能な解決策を考えるものです。特に、岡山大学は文部科学省の「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」の一環として、この新技術の開発に取り組んでいます。
研究テーマと研究代表者
ウーイ・リーア准教授がこの講座の研究代表者を務め、植物生理学、分子生物学、環境モニタリング、バイオセンサー技術等、幅広い分野に精通した専門家です。彼は、この講座を通じて産学連携を強化し、先端的な研究を推進する役割を担います。具体的な研究テーマには、環境ストレス下での植物と微生物の相互作用、糖質による植物の成長促進やストレス耐性の向上、さらには生体化合物を効率良く評価する技術の開発が含まれています。
岡山大学のビジョン
岡山大学は、地域と地球の未来を共創し、世界の革新に寄与することを掲げています。この新設講座もその一環であり、持続可能な植物資源の活用と安定した食糧供給に寄与する研究が進められることが期待されています。
今後も、岡山大学の取り組みにぜひご注目ください。
生活にどのように影響するのか
この講座での研究が進むことで、将来的に新たな農業技術や食品の開発が期待されます。地球温暖化の影響を受けやすい農作物の生産性を向上させる技術が実用化されれば、食糧危機の緩和に繋がるでしょう。また、持続可能な開発を推進するためには、地元の農業と企業がどう連携していくかが重要なカギとなるでしょう。
岡山大学とナガセヴィータの新しい試みが、地域社会やさらに広い世界にどのような影響をもたらすのか、引き続き注目していきましょう。