岡山大学の新たな試み！多職種連携授業が医療の未来を切り拓く

岡山大学が推進するチーム医療実践授業

国立大学法人岡山大学（岡山市北区、学長：那須保友）は、2025年9月19日、医学部、歯学部、薬学部による合同の多職種連携授業「チーム医療実践（行動科学Ⅳ）」を実施しました。この授業は、高年次の学生（3年生から6年生）を対象に集中講義形式で行われ、合計286名の学生が参加しました。

この授業のテーマは、肺癌患者の初診から入院、化学療法、術後の退院までの一連のプロセスです。学生たちは49チームに分かれ、医師、歯科医師、看護師、薬剤師、検査技師といった異なる職種からの視点を持ち寄りながらグループワークに挑戦しました。

学際的な問題解決への取り組み

それぞれのチームは、与えられたシナリオに基づき、問題点を整理し、職種ごとに考察を深めるディスカッションを行いました。例えば、医師は患者の病歴や治療方法に焦点を当て、看護師は患者ケアの実践を重視。薬剤師は薬物治療の効率性について意見を述べ、検査技師は必要な検査内容を提案しました。

参加者の一人は、「他学部の学生と共に治療方針を考えることで、普段気づかない患者への配慮や、検査の重要性についても多角的に学べた」と振り返ります。この多様な視点が、チーム医療の実践においてどのように役立つかを真剣に考えさせられる貴重な経験となったようです。

地域医療の未来を見据えて

このような多職種連携の実践を通じて、学生たちは実際の医療現場でのチームワークの重要性を実感しました。「今回の経験を通じて、チーム医療の意義や重要性を強く感じた」という声が多く寄せられ、今後の医療に対する意識が高まっています。岡山大学は地域の中核・特色ある研究大学として、今後もこのような取り組みを継続し、学生たちの成長を支援していく姿勢を示しています。

授業参加者が感じた通り、医療は決して単独の専門職だけで完結するものではありません。異なる専門性を持つ職種が協力して患者に提供する総合的な医療サービスこそが、これからの時代に求められるものでしょう。

岡山大学では、今後も研究や教育の場でのこうした新しい取り組みに注目し、地域医療や教育の発展に寄与していく予定です。多職種での連携が強化されることにより、より良い医療サービスが地域に根付くことが期待されます。