岡大で講演会
2025-11-13 01:32:00

岡山大学で開催!京都アニメーション事件遺族による感動の講演会

岡山大学で行われた特別な講演会



2025年11月5日、岡山大学で特別な講演会が開催されました。このイベントは、同大学の犯罪被害者支援団体「smile(スミレ)」が主催し、2019年に発生した京都アニメーション放火殺人事件の遺族である渡辺美希子さんの母、達子さんと兄、勇さんを招いて行われました。この講演会は、被害者遺族の声を直接聞く貴重な機会となり、参加した学生たちに大きな感銘を与えました。

感情の多様性と遺族の思い



講演会の冒頭、達子さんは自身の経験をもとに、遺族の思いが一様でないことを強調しました。「被害者遺族だからこう感じるはず」と決めつけられることの苦しさを語り、心の声を無視しないでほしいというメッセージを発信しました。また、人生のさまざまな場面に備え、誰に連絡をするべきかを事前に考えておくことの重要性にも触れました。

達子さんは、事件に関連した心の傷は遺族だけでなく、生存者や友人など多くの人々に影響を与えることを伝えました。自身も京都府警からのカウンセリングを受け、気持ちが軽くなった経験を明かし、支援の重要性を訴えました。

自責の念とその克服



続いて登壇した勇さんは、アニメ好きとして妹への自責の念に悩んだ時期があったことを告白しました。「自分がアニメを好きだったせいで、妹がその道に進んで亡くなったのではないか」との思いを抱えたことがあると語り、裁判で被告人が「刑務所の環境には感謝している」との発言に激しくショックを受けた様子を話しました。しかし、裁判付き添い制度を利用することで、心を保つことができたとも述べています。彼のメッセージは、周囲の大切な人との関係を大切にし、その寄り添い方に心を配ってほしいというものでした。

学生たちとの交流



質疑応答の時間では、学生たちから積極的に質問が寄せられました。「遺族に弁護士をつけるという発想がなかった」との反応には、達子さんも「被害直後は未来を描くことが難しいため、コーディネーターの存在が必要」と応じました。

事件に対する思いの変化についても率直に語り、裁判を通じて「事件前にどうにかできなかったのか」という思いが強まったと明かしました。加えて、講演先での感謝の声が心に残る出来事の一つとし、今でも感動が深く心に響いていると話しました。

結びと現代社会への提言



講演会の最後には、笑顔の代表で法学部4年の杉本貴一さんが、「お二人の言葉が改めて命の尊さを考えさせてくれた」と述べ、今後も被害者や加害者を生まない社会を目指して活動を続けていくことを決意しました。

この講演会は、岡山大学における犯罪被害者支援の重要性を再認識させるとともに、社会的な議論を促す場となりました。これからも地域の学生たちと共に、心の支えとなる活動が広がっていくことを期待したいと思います。


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