岡山に音響専門の実験棟『音環境ラボラトリー』が登場
DAIKEN株式会社が岡山県岡山市に新たに開設した『音環境ラボラトリー』、通称『音ラボ』が、11月13日のオープンを迎えました。この建物は、建材業界では初めての音響専門の実験棟として注目されています。
充実の実験設備
『音ラボ』には、響きのない空間を実現するために設計された「無響室」、音の響きを測定する「残響室」、さらに、建物の上下階で発生する衝撃音の影響を検証できる「箱型実験室」が備えられています。また、近年注目を集める木質材料「CLT」を使用した「木造実験室」も兼ね備え、音響のさまざまな側面を研究・評価できる環境が整っています。これにより、音がもたらす影響や建材による音の特性を詳細に測定することが可能となりました。
快適な音環境を実現するために
DAIKEN社は、次期長期ビジョン「TryAngle2035」を掲げ、約10年後に目指す姿「ずっと ここちいいね」の実現に向けて取り組んでいます。それに沿って、音環境の向上を目的とした「音環境ソリューション事業」に注力しており、『音ラボ』はその中心的な役割を担う施設です。
このラボの開設により、DAIKEN社は快適な音環境を実現するための製品開発や新技術の創出を進めていくことを約束しています。特に、音響性能に優れた建材や新しい素材の研究が期待されており、今後の展開が非常に楽しみです。
オープニングセレモニー
オープニングセレモニーでは、岡山市大森市長や関連する来賓が出席し、テープカットが行われました。式典では、DAIKEN社の社長である億田正則氏が挨拶し、社のビジョンを改めて強調しました。さらに、熊本大学の川井教授が来賓として参加し、音環境研究の重要性について語りました。
この新施設は、音に関わる多様な研究を通じて、より快適な生活空間を提供するための努力を象徴しています。『音ラボ』の活動を通じて、岡山から新たな音の文化が発展することが期待されています。
基本情報
- - 名称: 音環境ラボラトリー(愛称:『音ラボ』)
- - 所在地: 岡山県岡山市南区海岸通2丁目5番8号
- - 敷地面積: 1,170㎡
- - 延床面積: 926㎡
- - 投資予定額: 約13億円
- - 設計・施工: 株式会社ナイカイアーキット、日本音響エンジニアリング株式会社
岡山県にある『音環境ラボラトリー』は、地域に新たな音響研究の拠点をもたらすとともに、快適な音環境の実現に向けたさまざまな取り組みを進める重要な施設と言えるでしょう。