地域材を活用したCLTオフィスの見学会開催
兵庫県姫路市では、2025年の6月28日と29日の2日間にわたり、CLTパネル工法で建築した山陽建設株式会社の本社新社屋の完成見学会が行われます。この新社屋は、ライフデザイン・カバヤ株式会社が運営する『日本CLT技術研究所』の加盟企業である前川建設株式会社が手掛けたもので、地域材を用いた持続可能な建物として注目を集めています。
CLTパネル工法とは?
CLT(Cross Laminated Timber)パネル工法は、木材を交差させて積層したパネルを利用した新たな建築技術です。この技術は、強度や耐久性に優れており、環境にも優しい点が特長です。特に、山陽建設の新社屋は「LC-core構法」を採用し、合計116.8立方メートルのCLTが使用されています。ZEB(Net Zero Energy Building)認証も取得しており、エネルギー効率の高い建物として設計されています。
見学会概要
- - 日程:2025年6月28日(土)、29日(日)
- - 時間:
- 1部:10:30〜12:00
- 2部:14:00〜15:30
- - 場所:兵庫県姫路市飾磨区英賀清水町三丁目123番
- - 参加費:無料
- - 申込み:完全予約制(詳細は公式Webサイトから)
- - お問い合わせ先:0120-556-248
CLT建築の特長
新社屋は、自然循環型ZEBの実現を目指し、様々な環境配慮が施されています。在来小屋組工法とガルバリウム鋼板屋根を組み合わせ、断熱性・気密性を向上させています。また、高断熱の外壁やトリプルガラスの窓を使用し、太陽光パネルと集熱パネルを活用した「そよ風」システムを導入しています。このようにして、再生可能エネルギーの積極的な活用を促しています。
さらに、CLTの構造材は、居室やホールの壁や天井に現しで仕上げられており、来訪者はそこに使われている木材の質感や美しさを直接体験できます。特に階段室の吹抜け空間では、その意匠性が際立っており、訪れた人々に印象深い空間を提供します。この新社屋にはCLT建築に関する展示スペースも用意されており、地域におけるCLT建築の普及と知識の拡充に寄与することが期待されています。
地域産材の活用
山陽建設の新社屋では、地域資源に配慮し、兵庫県産材をCLTに使用しています。地元で生産された木材を用いることで、地域の森林資源の循環利用と、林業の活性化にもつながります。この取り組みにより、建設業における環境負荷の低減も図られています。
新社屋の建設に際しては、環境省からの支援も受けており、CLT建築を通じて脱炭素社会の実現に向けた先導的なモデルケースとしての役割を果たしています。
物件概要
- - 工事名称:山陽建設ZEB&CLTオフィスビル新築工事
- - 工事場所:兵庫県姫路市飾磨区英賀清水町三丁目123番
- - 用途:事務所
- - 工法:木造(CLTパネル工法)
- - 階数:2階建
- - 敷地面積:1,218.47m²(368.58坪)
- - 建築面積:315.06m²(95.3坪)
- - 延床面積:591.85m²(179.03坪)
- - CLT使用量:116.8m³
この完成見学会は、環境に優しく、地域資源を活かす建築モデルを広く知ってもらう良い機会です。興味のある方は、是非事前に申し込みをして、最新のCLT建築物を体感してみてください。