岡山大学とウクライナ大学が平和教育を実施
2025年、国立大学法人岡山大学は、ウクライナのキーウ工科大学との協力による国際バーチャル交流プログラム「Peace Through Virtual Exchange」を開催しました。このプログラムは、学術研究院共通教育・グローバル領域のSusan Meiki講師およびTim Cleminson准教授の主導で展開され、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の教育と平和に関する取り組みの一環として位置づけられています。
参加したのは、岡山大学の文学部、経済学部、薬学部、グローバル・ディスカバリー・プログラムの学生20名です。彼らは「対立的な言語の削減と平和構築」をテーマに、報道がどのようにして対立心や偏見を助長するのかについて学びました。この過程で、学生たちは国際的なチームを組み、対立的なニュース記事を中立的に書き換えるプロジェクトに挑戦しました。
学生たちのリアルな体験
特に印象的だったのは、6月4日に行われた第2回ワークショップです。この日は、ウクライナにおける空爆の影響で、防空壕から参加せざるを得なかった学生もいて、参加者たちは、報道や教育を通じて平和の重要性を強く感じる瞬間を得ました。また、ミャンマー出身の学生が自身の故郷の報道状況を語るなど、実際の社会情勢の痛切な一端を共有する場となりました。
この交流を通じて、学生たちは国を越えた共感や理解を深めることができ、参加者一人一人が「平和とは何か」を再考させられた様子が見て取れました。それぞれのバックグラウンドを持つ学生たちが集い、互いの意見を交わすことで、新たな視点を得る機会になったのです。
国際的な広がりの中で
岡山大学では、今後もこのプログラムを拡大し、さらにはブラジルのマリンガ州立大学からの学生の参加も予定されています。これにより、国際的なコミュニケーションの枠がさらに広がり、より多様な視点から平和教育を考える機会が増えることでしょう。
岡山大学は、地域中核・特色ある研究大学として、持続可能な社会の実現に向けた研究活動を推進しています。国際交流や協働のさらなる発展に期待が高まっています。参加学生たちの声を受け、彼らの積極的な取り組みが地域社会にも良い影響をもたらすことを願ってやみません。
これからも岡山大学の挑戦に注目してください。未来の平和に向けた学びがここからスタートしています。