岡山県倉敷に新たな移動手段「WHILL」が導入
倉敷市美観地区に位置する「旅館くらしき」で、免許不要の近距離モビリティWHO社製の「WHILL」が導入されました。これは、ユニバーサル観光を推進する取り組みの一環であり、高齢者や障害を持つ方、さらには外国人観光客など、あらゆる人々が利用できる環境を提供することを目的としています。
この新しいサービスは、2025年7月10日から開始され、利用は無料です。利用者は、事前予約を行うことで自由に貸出を受けることができ、美観地区内外を快適に移動することが可能になります。特に「WHILL Model C2」は、その高いデザイン性に加え、利用者に優しい機能を多く備えています。たとえば、小回り性能が優れており、館内や観光地の狭い場所でもスムーズに移動できるのが特長です。さらに、5cmの段差を乗り越えたり、安定して移動することができます。
倉敷の伝統美と親和性のある移動手段
旅館くらしきは、1957年に創業された老舗旅館で、数々の著名人や観光客に愛され続けてきました。白壁の町並み美しい倉敷美観地区に佇み、文化的な価値が高いこの地区の景観を損なうことなく、むしろその美しさを引き立てる役割を果たすことを目指しています。この新しいモビリティサービスの導入により、より多くの人々がこの素晴らしい景観にアクセスできるようになり、観光が一層楽しめる環境が整います。
高齢化社会に向けた取り組み
近年、国内の旅行需要は高まりを見せており、特に2024年の訪日外国人旅行消費額は過去最高に達すると予測されています。このような背景もあり、倉敷市では多様な観光客に配慮した施策が求められています。また、障害者差別解消法の改正に伴い、合理的配慮の提供が義務化される中で、旅館くらしきはユニバーサルツーリズムの推進に積極的に取り組んでいます。このような時代の流れに対応することが、すべての人に向けた「おもてなし」の新たな形を創出します。
お問い合わせと利用方法
WHILLの利用は、事前にお電話での予約が可能です。受付時間は午前9時から午後11時までとなっており、当日空きがあればその日の利用も可能です。利用条件は、体重115kg以下で、座っているときに足がフットプレートについている必要があります。
詳細な利用方法については、公式ウェブサイトを参照するか、電話でのお問い合わせをお待ちしております。観光の際にはぜひこの新しいモビリティサービスを利用して、倉敷の美しさを存分に楽しんでください。