愛媛県西条市で始まるオンサイト蓄電池事業の全貌

愛媛県西条市で展開される新たなオンサイト蓄電池事業

愛媛県西条市において、四国電力株式会社と今治造船株式会社が共同で「オンサイト蓄電池事業」をスタートします。この事業は、再生可能エネルギー（再エネ）の導入が進む中、電力需給の安定化を図るものです。

1. 事業の目的と背景

2050年のカーボンニュートラル実現に向け、各地で再エネの導入が進展していますが、その一方で発電量が天候に依存するため、出力が変動することが大きな課題です。この蓄電池事業は、こうした課題に対し、蓄電池を用いて安定した電力供給を実現することを目指しています。

2. 蓄電システムの概要

事業に使用される蓄電システムは、株式会社パワーエックスが製造した「Mega Power 2700A」であり、2基が設置されます。総蓄電容量は4.9MWh、出力は2MWです。このシステムを通じて、蓄電した電力を工場で最大限に活用し、ピーク時の電力消費を削減することで、電気料金のコストダウンにも寄与します。

3. 各社の役割分担

この事業では、四国電力、今治造船、パワーエックスの3社がそれぞれ特定の役割を担います。四国電力は、事業の主体者として、施工やメンテナンス、さらには電力市場を活用した充放電の制御を担当します。また、今治造船は、事業サイトを提供して、電力需給の調整に貢献します。パワーエックスは、蓄電システムの生産を行い、制御ロジックの確立にも関与します。