蓄電所の未来を形作る新たな挑戦
2023年9月1日、神奈川県愛川町に新しい系統蓄電所「MSB神奈川愛川蓄電所」が商業運転を開始しました。この施設は、MIRARTHホールディングス㈱のグループ企業であるMIRARTHアセットマネジメント㈱(以下、MAM)と岡山県の株式会社パワーエックスとの共同プロジェクトであり、グループにとって初の蓄電所開設という重要な意味を持っています。
本施設は、パワーエックスの「Mega Power 2700A」という蓄電システムを活用し、法人向け再エネ電力サービス「X-PPA」に貢献します。さらに、卸電力取引市場や需給調整市場でもその調整力を発揮することが期待されています。
脱炭素時代のエネルギー需給バランス
この蓄電所では、MAMとパワーエックスが結んだ賃貸借契約に基づき、パワーエックスが固定価格で調整力の対価を支払う「蓄電所トーリング」という仕組みを採用しています。これにより、MSB神奈川愛川蓄電所は安定した収入が見込め、事業運営の透明性が高まりました。
この取り組みは、これからの再生可能エネルギー拡大を目指す大きな一歩となります。MAMとパワーエックスは、さらなる蓄電所の開発を進め、地域のエネルギー需給の安定化に寄与していく方針です。
サステイナブルな社会の実現に向けて
MIRARTHホールディングスグループでは、サステナビリティ活動にも注力しています。「サステナブルな環境をデザインする力で、人と地球の未来を幸せにする」という価値観のもと、地域の再生可能エネルギー活用による社会課題解決の貢献を目指しています。最近では、東京都中央区での官民連携事業や、福岡県の廃校を利用したキャンプ場の開業など、地域創生にも積極的に関与しています。
再生可能エネルギー事業については、2013年のメガソーラー事業から始まり、風力発電やバイオマス発電にも参入。これらの取り組みは、地域経済の健全な発展に寄与します。
環境目標と未来へのビジョン
MIRARTHホールディングスでは、温室効果ガス排出量の削減を2022年度比45%を2030年度までに、そして2050年度にはネットゼロを目指す中長期目標を設定しています。これにより、持続可能な社会の実現へ向けたロードマップが描かれています。
蓄電所の詳細
「MSB神奈川愛川蓄電所」の設置場所は、愛甲郡愛川町で、最大出力は1,997kW、蓄電容量は7,403kWhとなっています。また、商業運転が開始されたことにより、これからの地域エネルギー供給の確保がさらに進むことでしょう。
この取り組みは、神奈川県において新たなエネルギー基盤を築き、地域全体の再生可能エネルギーへのシフトを促すものです。エネルギーの未来を明るく照らすこの新たな蓄電所のスタートに、私たちは大いに期待を寄せています。