地域を活かした「京都産メンマプロジェクト2025」が始動
京都府八幡市の竹林を利用した新しいプロジェクト、「京都産メンマプロジェクト2025」が、キラメキノ未来株式会社により実施されています。この取り組みは、地域資源を活用した地産地消のモデルケースとして、注目を集めています。
このプロジェクトは、2025年までの長期計画として始まり、特に注目すべきは、京都府立八幡支援学校とのコラボレーションです。生徒たちが竹林を訪れ、幼竹を採取する作業を行い、調理室で刻んだり茹でたりして、メンマを製造する工程を経験しました。この実習を通じて、生徒たちは自らの手で収穫した竹が道を経てラーメンの具材になる過程を学びました。また、竹に対する理解を深める良い機会となりました。生徒たちの声からは、地域の資源を活かすことの喜びや、製造の難しさを実感したとの感想が寄せられました。
さらに、今回のプロジェクトでは今年度に約1.2トンの国産メンマが生産される見込みです。これは昨年の700キロから1.7倍の増加で、成長する竹林の管理を地域の生徒たちが担うという、新しい形の地域貢献へとつながっています。メンマは、9月から「キラメキノトリ」各店で特製ラーメンのトッピングとして提供されるほか、新メニューの「国産メンマ丼」の開発も進められています。
竹林を活かす新たな挑戦
竹林が放置されることで、環境問題が深刻化していますが、「キラメキノトリ」はその竹を活用し、メンマを提供することで持続可能な循環型のビジネスモデルを実現しています。この取り組みは、竹の整備をボランティア活動から経済活動へと進化させるもので、地域の雇用創出にも寄与しています。
また、プロジェクトには京都芸術大学が参画し、竹林に対するアートの力を通じて人々の関心を引く活動も行っています。「キラメキノトリ本店」では、メンマをテーマにしたマスコットキャラクターのステッカーを配布し、訪れた客様に特別感を提供する企画も展開されています。これは、国産メンマを知ってもらうための良いきっかけとなるでしょう。
地域とのつながりを目指して
キラメキノ未来の代表、久保田氏は「ラーメンを通じて、地域や人々とのつながりを深め、食の持つ社会的価値を広げていきたい」と語ります。この思いが地元の竹林の保全や、食文化の発展に寄与することを望んでいます。さらに、9歳以下の児童に向けた「お子様らーめん」を無料提供するキャンペーンも展開しており、次世代の食育にも力を入れています。
「キラメキノ未来」では、地域の資源を最大限に活用しながら、様々な人々の参加と経験を通じて、新たな価値を生み出していくことで、更なる地域貢献を目指す取り組みを続けていく予定です。今後も、京都の竹をテーマにした研究や食文化の発展に期待が寄せられています。