岡山のヘリウムリサイクル
2025-07-27 11:31:35

岡山大学が推進するヘリウムリサイクルネットワークの概要と未来

岡山大学が推進するヘリウムリサイクルネットワークの概要と未来



2025年6月16日、国立大学法人岡山大学が「中四国・播磨ヘリウムリサイクルネットワーク」(通称:中四国・播磨HeReNet)を開始することを発表しました。この取り組みは、液体ヘリウムの安定供給を確保し、研究基盤を支える重要なプロジェクトです。今回は、この取り組みの詳細および今後の展望について紹介します。

ヘリウムの重要性と背景



液体ヘリウムは、核磁気共鳴(NMR)装置などの高度な研究活動に欠かせない資源です。しかし、現在日本では液体ヘリウムが国内生産されておらず、全量を海外から輸入しています。コロナ禍や国際的な紛争の影響で、液体ヘリウムの価格は年々高騰しているため、多くの大学や研究機関では入手が困難となっています。そのため、岡山大学はヘリウムのリサイクルを行うシステムを構築し、学内の研究者に安定した供給を行っています。

中四国・播磨HeReNetの発足



「中四国・播磨HeReNet」は、岡山大学内の研究者や技術職員ら約30人が出席した説明会で正式に発足しました。本ネットワークは、他の高等教育機関や研究機関との連携を目指すもので、液体ヘリウムの循環利用の確立を図ります。岡山大学では、現在稼働しているヘリウム液化装置が老朽化しているため、新型装置への更新も計画されており、その液化能力は従来の約2倍に向上する予定です。

研究イノベーションの推進



中四国・播磨HeReNetは、単なる供給体制の構築だけでなく、地域の大学や高専、企業との協力を通じて、液体ヘリウムを用いた研究や開発の幅を広げることを目的としています。この取り組みが成功すれば、岡山大学は地域の研究ハブとしての役割を担い、日本全体の研究力向上に寄与することが期待されています。

持続可能な研究基盤の構築



文部科学省の「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」への採択により、岡山大学は地域における研究の発展に力を入れています。液体ヘリウムの地域供給体制を確立し、さらなる循環利用を図ることで、岡山大学は「知と技のメッカ」の実現を目指します。これにより、地域と世界の革新を共創する大学としての地位を確立することが目標です。

未来に向けた期待



予想外の事態から研究活動を守るために、岡山大学はヘリウム液化装置の更新計画に取り組み、2026年度末までに新型装置を導入予定です。このヘリウムリサイクルの取り組みは、地域の研究環境の発展のみならず、全体の研究力向上にも寄与することでしょう。岡山大学が進める「中四国・播磨HeReNet」の成功に、ぜひ注目してください。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

画像11

画像12

関連リンク

サードペディア百科事典: 岡山大学 ヘリウムリサイクル 中四国・播磨HeReNet

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。