群馬県渋川市に、瑞穂建設株式会社が新たな本社を構えました。この新社屋は、同社としては初めてのCLT(Cross Laminated Timber)建築であり、特に注目されているのが、LC-core構法と呼ばれる先進的な工法を採用した点です。
大空間を実現するLC-core構法
LC-core構法は、CLTパネルを効果的に利用することで大空間を実現できます。この工法によって、2階部分に設置された会議室には柱がなく、広々とした空間が作られました。これにより、さまざまな用途に柔軟に対応できるようになっています。また、大断面集成材を用いた梁やCLTパネルは、木材本来の質感や香りを大切にする仕上げが施されています。このように、自然素材を使用することで、室内の温度や湿度を適度に保ちつつ、快適な空間が提供されています。
環境に配慮した設計
新社屋は、2023年6月18日(水)より業務を開始したばかりですが、すでに「令和5年度CLT活用建築物等実証事業」に採択されています。このことは、CLTを活用した建築が環境に優しいだけでなく、技術的にも信頼性が高いことを示しています。
敷地面積は6,777.71m²と広く、3.0m×11.0mの大きなCLTパネルや、長さ12.0mの大断面集成材を使用しています。これにより、施工手順を大幅に削減できるなどのコスト面でのメリットも生まれています。
見学会の開催
新社屋の完成を祝し、構造見学会と完成見学会が今後開催される予定です。構造見学会は2024年12月18日(水)から20日(金)の3日間、完成見学会は2025年6月9日(月)と10日(火)の2日間に実施される予定です。これらのイベントでは、建築技術者や行政関係者など、多くの方々が訪れることが期待されています。
CLTの普及を目指す
瑞穂建設株式会社は、この新社屋を機に地域でのCLTの普及拡大を目指しています。特に、木質化を進めているオフィス環境は、働く人々の心地よさや健康を考慮した設計がされています。今後もこのような取り組みが広がっていくことで、持続可能な社会の実現に貢献できるでしょう。
会社概要
- - 工事名称: 瑞穂建設株式会社新社屋新築工事
- - 工事場所: 群馬県渋川市渋川4137番地1
- - 用途: 事務所
- - 構造: 木造
- - 工法: CLTパネル工法(LC-core構法)
- - 階数: 2階建
- - 敷地面積: 6,777.71m²
- - 建築面積: 541.74m²
- - 延床面積: 800.19m²
- - CLT使用量: 162.55m³
この新しい社屋が、群馬県の建築業界における革新の象徴となることを期待しています。