岡山で新たに登場!AI搭載のダイカスト検査装置《IVI-360》の斬新な技術
岡山県小田郡矢掛町にて、株式会社第七機械設計が新たに設立され、そこで初の製品となるAI搭載の全周囲外観検査装置《IVI-360》が発表されました。この装置は、アルミダイカスト製品に特化して開発され、現場のニーズを徹底的に反映させた革新的な技術を取り入れています。
IVI-360の革新性
従来の外観検査では、製品を手作業で反転させる必要があり、その過程で人間の手によるミスが発生することが少なくありませんでした。特に、複雑な形状を持つダイカスト製品では、検査精度が重要です。この点で《IVI-360》は、中央部分に開口を持つリング状の回転台とサーボモータ制御を組み合わせることで、上面、側面、そして今まで難しかった下面の撮像を一貫して行うことが可能となりました。
IQシステムに基づいたAI技術により、従来よりも短いサイクルでの検査が実現し、質の安定化も図ることができます。さらに、装置の構造はシンプルであるため、初期設定が簡潔であり、中小企業でも容易に導入できるという利点があります。
実用性と多品種対応
この装置は、交換式のリング補助具を使用することで、多様な製品形状への対応も可能です。また、検査結果を現場で瞬時にペンでマーキングできる機能もあり、実用性に溢れています。これは、長年の経験を持つ現場作業者のニーズを反映した設計です。加えて、本装置は消費電力を記録し、効率化を図るとともに省エネ施策や補助制度の活用も考慮されています。
設立の背景
代表取締役の片岡信也は、海外のダイカスト工場での経験を元に、熟練の検査員に依存する状況からの脱却を目指しました。AI技術の発展を背景に、誰もが使いやすい検査装置を普及させることが目的です。
今後の展望
第七機械設計は、今後もダイカスト業界の効率化と品質向上に向けたソリューションを提供し続けるとしています。試験導入を通じて得られた成果は、新たな改善活動にも結びつくでしょう。また、ヒューマノイドロボットとの接続が可能になることで、完全自動化の道にもつながると期待されています。
結び
IVI-360の名称には、AIによる画像検査技術と全周囲からの撮像が象徴されています。本装置は、製造現場の制約やコスト構造を考慮し、安定稼働と容易な運用を両立した実用的な解決策として注目されています。今後、各国で進展が見込まれるCO₂排出削減に向けた取り組みや、省エネ技術の導入に寄与する装置として活躍が期待されています。
詳細資料やデモに関する情報は、株式会社第七機械設計のウェブサイトを通じてお知らせされるとのこと。興味を持たれた方は、ぜひチェックしてみてください。